コーヒーのエグ味ってどんな味?
美味しいコーヒーってどういう状態を言うの?
コーヒーは基本苦いもの。
そう考えて、味わいの差はあまり気にしていなかったりしてませんか?
最近家でコーヒーを入れてみてるけど、いまいちお店のようにできなかったり、そんな方の悩みを解決する味わいについてのお話です。
普段意識はしてないけど、「なんか美味しくない」「なんか違う」と感じるのにはちゃんと理由があるのです。
今回はその理由の一つ、過抽出と未抽出、その測り方についてまとめていきます。
過抽出とは
過抽出とは文字通り、コーヒーの成分を過度に抽出してしまっている状態をさします。
ちょうどイラストのように、1杯のコーヒーに溶け出してる成分が多すぎて抱えきれなくなっているような状態ですね。
例えば、コーヒー粉に対して、湯量が多すぎたり、湯温が高い時や、1部分のみにお湯が当たってそこしか抽出されてない時に起こりやすいといえます。
そんな状態のコーヒーの味わいはエグ味が強く、後味に嫌な雑味が残ります。
コーヒーを飲んだ際に、舌の奥の方に味わいが乗っかる、飲み込んだ後もその部分に味が残ってくる。そんな時は過抽出と言われます。
人間の舌は先端から苦味、中腹部で甘み、両サイドから酸味、そして喉につながる奥の部分からエグ味を強く感じとる様にできています。
そのため、過抽出の際には舌の奥にばかり味わいが乗っかってきてしまい「なんか美味しくない」と言う印象になってしまうのです。
過抽出への対策
舌奥に味わいが残り、なんとなくエグい味のするコーヒーができてしまった際の対処法をまとめていきます。
上記のような場合、コーヒー豆の成分が出過ぎているということになります。
その際にできる対策は3つです。
- 湯量を減らす
- 粉量を増やす
- 湯温を下げる
エグいコーヒーができてしまった後は修正が効きません。
お湯を入れて薄めればエグ味も少なくなる分味わいも薄くなってしまうのでおすすめしません。
なので、次回同じ失敗をしないための対策になります。
それぞれ自分の望むコーヒー量から考えて、調整してみましょう。
未抽出
対して、未抽出とは本来コーヒーが出せる成分が満足に出きっていない状態をさします。
イラストのように、コーヒー粉が全力を出さず、サボっているような状態ですね。
湯温が低かったり、コーヒー粉対して湯量が少ない時に起こりやすいです。
また、コーヒー粉に満足にお湯が当たっていない時にも起こりやすいです。
そんな状態のコーヒーは苦味や酸味のみを極端に強く感じてしまい、コクが薄く、舌に刺さるような衝撃を感じてしまいます。
また、ひどい時は単純に薄く感じてしまうこともあります。
舌の先にだけ味を感じたり、後味に何も残らない、すぐ味が消えてしまうといった時には未抽出である可能性が高いです。
未抽出への対策
舌先にばかり味わいを感じ、後味が薄いようなコーヒーができてしまった場合の対策をまとめていきます。
未抽出の場合はコーヒーの成分が出きっていない状態のため、再度抽出を少しだけしてあげれば多少改善できます。
それ以外にも、次回できる対策は同じく3つあります。
- 湯量を増やす
- 粉量を減らす
- 湯温を上げる
過抽出とは反対の対応をしてあげれば、美味しい状態に持っていけます。
こちらもそれぞれ自分の望むコーヒー量から考えて少しずつ調整してあげることがおすすめです。
美味しい状態とは?
では、美味しいコーヒーとはどんな状態なのか?
それは舌全体に味わいがしっかりと乗ってきて、後味に心地よい余韻が残る状態と言えるでしょう。
言語化すると当然のように思われますが、意識してないと意外と気付けないものです。
普段飲んでるコーヒー「よくよく飲んでみると舌の奥に味が残ってくるなぁ。」とか、「後味スッキリすぎるなぁ。」とか、意識してみると意外とそんなことを感じることも。
また、私はこの感覚を磨くために、師匠と何度もコーヒーの味見をしてきました。
どの状態が未抽出で、どの状態が過抽出なのか。
これは人と感覚をすり合わせることが必要になってくるかなと思います。
今でこそ自分の感覚に自信を持てますが、最初は少し悩みます。
感覚を磨くことが大切
以前、コーヒーの味の違いについての記事でも説明したように、最終的には主観での判断になるので自信の持てる感覚を磨くことが大切です。
私自身も意識して、いろんな国のコーヒーを、いろんな焙煎度で飲み、淹れ方を変え、手を替え品を替え飲んできました。
今でこそわかりますが、最初はチンプンカンプン。人は変わるものですね。
味わいの差や、未抽出、過抽出、そう言う感覚が磨かれると普段美味しい食事がさらに美味しく感じれたり、より美味しくするためのヒントを得られたりします。
コーヒーは本当に面白い!
コーヒーの味に関しての過去記事はこちら
まとめ
今回はコーヒーの味わいを測る一つの指標として、抽出に注目してまとめてみました。
未抽出、過抽出の感覚は普段お店でコーヒーを淹れる上でも非常に大切にしています。
意識しないと気づかない範囲のことでも、私たちバリスタはそれに甘えてたらプロとして失格だと思うので。
いつでもより美味しいコーヒーを入れられるように、細かい感覚も磨いております。
お家コーヒーではそこまで細かく気にしませんがw
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。良きコーヒーライフを
コメント